NPO法人リトルターン・プロジェクト

東京都大田区昭和島にある都下水道局森ヶ崎水再生センター施設屋上に、東京都、大田区、NPO法人リトルターン・プロジェクトの3者協同で整備している人工営巣地でコアジサシ保護活動を行っています。活動の様子などをご覧ください。記事上の画像、図式などの無断使用をお断りします。

森ヶ崎水再生センター屋上営巣地でのカラス対策について


一昨年まで絶大な効果を発揮していた「いやがらす煌き」
昨年は4年目にして効果が無くなり残念ながらカラスによる甚大な被害を受けてしまいました。
今年の森ヶ崎屋上営巣地で新しいカラス除けの市販品を試してみようと思いあれこれ探しては見ましたが、どれもこれも五十歩百歩。
いやがらす煌きのように効果が3年も続くなんて物はありそうもなく、
すぐに慣れが発生してしまったり、効果を期待できなそうな物ばかりで取り入れるまでにはいたりませんでした。
何か他にいい方法はないものかといろいろ模索しているところへ、
リトルターンのK村代表から水鳥研究会のH川先生がカラスに面白いことをやって効果があった。
というお話を聞き、森ヶ崎でちょっとやってみましょう。
という話をしていました。
昨年の鳥学会は札幌開催で遠くて出かけることはできず、
H川先生の「カラスによる卵の捕食を防ぐためのペンキ卵の活用《第1報》」
を聞くことは出来ませんでした。
参加されたK村代表やN賀さんからお話を聞いて、
これは面白そうますます期待が持てると思っていました。
また、学会での発表に興味を持たれたカラス屋のお2人、
M原始さんとM下英美子さんに全面的にご協力いただけるという千載一隅のチャンスにも恵まれたのでした。
どんな話だったんだろうと思っていると、
またまたチャンスが、
なんと2月に千葉県立中央博物館で行われた千葉県生物学会で、

H川先生が「カラスの忌避剤としてのペンキ卵の試行」という発表をすることを偶然に知り、お話を聞く機会に恵まれたのでした。
会場でお会いしたH川先生に詳しく説明を聞き、動画も見せていただき、
これは行けますね!是非森ヶ崎でやらせてくださいとその場で改めてお願いをしたところご快諾いただきました。
そして今、森ヶ崎水再生センター屋上営巣地で実際にM原さん、M下さんに最強のアドバイスをいただきながら実証実験を進行中です。

フェースブックでKKPTとして記事を何回かアップしてきましたが、勘の良い方はすでにお気づきかとは思いますが、
カ(K)ラスの忌(K)避剤としてのペ(P)イント卵(T)のコアジサシ営巣地への応用
ということで、略称KKPTと呼んでいます。
4文字の英略字って何かを思い出して愉快ですよね。
将来的な学会発表や論文化のために詳しくはお話しできませんが、簡単な説明をすると、
卵の中身をペイントに置き換えたものをカラスに突かせて、カラスに卵は嫌なものだと記憶させると・・・

そして、23日に実行予定の森ヶ崎屋上営巣地レンガシェルタープロジェクト2017

卵とヒナを守り巣立ち率を上げることが、
今年のリトルターン・プロジェクト保護整備部会の最大のテーマです。
その結果はいかに?
乞うご期待
次回報告をお待ちください。
保護整備部会リーダー