NPO法人リトルターン・プロジェクト

東京都大田区昭和島にある都下水道局森ヶ崎水再生センター施設屋上に、東京都、大田区、NPO法人リトルターン・プロジェクトの3者協同で整備している人工営巣地でコアジサシ保護活動を行っています。活動の様子などをご覧ください。記事上の画像、図式などの無断使用をお断りします。

7月1日(日)第7回森ヶ崎屋上営巣地調査

皆さま
昼過ぎからは雨も降りだし梅雨空の戻った一日となっていますが
如何お過ごしでしょうか?



風もなく少しムッとした湿度の高い暑さを感じた屋上は25℃ありました
そんな中スタッフが集まり7回目の屋上営巣地調査を行って来ました

時折飛び立つコアジサシはその数をさらに減らして最大で20羽程でした
2週前のあの賑やかさが信じられないくらいに静かな
誘致音声がやかましく感じられる程の営巣地になってしまいました

カラスの侵入がありましたが猛烈な勢いでコアジサシ2羽が追い払い
カラスも全速で逃げ出して行きました
数は少ないですが気の強いコアジサシがいるのが救いです

営巣も終末期で今日生まれた卵がぎりぎり南への旅立ちに参加できそうな感じです
今日の調査では新規営巣が6巣確認されその後の観察でさらに2巣追加されました
卵というと朝産むものというイメージがありますがコアジサシはむしろ昼過ぎてから夕方にかけて産卵する個体が多い気がしています



調査をして歩いていると残念ですが捕食された卵の残骸も数多く確認します
時にはさらに残酷な結果も目の当たりにしてしまいます



何が原因か分かりませんが死んでしまったコアジサシのヒナ
生後1〜2日でしょうか
あまりの小ささとその軽さに悲しみは倍増します


そんなさびしい屋上営巣地ですが残って頑張っているコアジサシ達がいます
6月17日に確認された巣では



3卵目が追加され健全な営巣が進行中でした
このままうまく推移すれば来週あたりヒナが生まれそうです
ただ残念なことに3卵の営巣はこの1巣に限られてしまいました


コチドリ・シロチドリ達は相変わらず元気でうまく捕食者から逃れて卵の数を増やしていました



コチドリの卵
巣の中に行儀よく並んでとても可愛らしいです



シロチドリの卵
コアジサシに似ていますが模様がちょっと細かいです


数は少ないですがこのまま順調に抱卵が続きヒナが孵り巣立つことを祈ることしかできません
無事を祈りましょう!

おまけ
屋上営巣地には早くも渡り途中のお客様がお目見えしました
冬羽に変わりつつあるメダイチドリ1羽が羽を休めていました


髭面燕鴎