みなさま
2020年の営巣調査結果のまとめです。
今年はスタッフ及び関係者のみで細々と営巣調査を行いました。
今年のコアジサシの営巣調査結果の図表を以下に示します。
例年通り、4月中旬にはコアジサシの飛来が確認されましたが、5月中旬になっても数が増えませんでした。おそらく、葛西海浜公園や隣の羽田空港内にコロニーができ、そこにコアジサシが集まったため、森ヶ崎では少なかったと思います。
その後、羽田空港のコロニーなどが消失すると、森ヶ崎に集まってきたようで、5月下旬から徐々に増えてきました。しかし、カラスなどの侵入により、産卵しては捕食されの繰り返しで、なかなか巣が増えませんでした。
それでも、7月に入るとやっとヒナを確認。繁殖を諦め、多くのコアジサシが森ヶ崎を去っても、1ペアが1羽のヒナを一生懸命育て、8/4には飛翔する幼鳥を確認することができました。飛翔できるようになったためか、8/8には親鳥も幼鳥も森ヶ崎から姿を消しました。
結果、2020年は、
成鳥最大数:120羽
総営巣数:264巣
ふ化数:4羽
無事に巣立った幼鳥:1羽
となりました。
今年は途中、ヒナも幼鳥も0かもしれないと思ってしまいましたが、なんとか1羽が無事巣立って行ってくれたようです。
これまでの総営巣数、ふ化数の経年変化を以下に示します。
近年は右肩下がりのグラフになってしまっていますが、森ヶ崎で営巣しなくても、他の場所でうまく繁殖していてくれれば、コアジサシ的には良いと思います。
調査研究部会