NPO法人リトルターン・プロジェクト

東京都大田区昭和島にある都下水道局森ヶ崎水再生センター施設屋上に、東京都、大田区、NPO法人リトルターン・プロジェクトの3者協同で整備している人工営巣地でコアジサシ保護活動を行っています。活動の様子などをご覧ください。記事上の画像、図式などの無断使用をお断りします。

6月9日の森ケ崎営巣地など

6月9日(火)にスタッフ5名で森ケ崎営巣地と羽田空港内営巣地を観察してきました。
 
森ケ崎営巣地ではコアジサシ成鳥20羽弱が観察され、新たな営巣は少なくとも9巣見つかりました。
このうち上段営巣地の7巣はどれも1卵だけですが、早くも抱卵をしていました。
下段営巣地の2巣は巣の中を確認していませんが、これらも抱卵をしていました。
 
かなり寂しい状況ではありますが、やや復活の兆しが見られています。
このまま無事に存続すれば、幼鳥が飛べるようになるのは7月末頃でしょうか。
捕食者はチョウゲンボウ1羽とハシブトガラス1羽が現れましたが、特に被害はなかったようです。
干潟ではコアジサシ約50羽が休息し、約30羽が採餌していました。
 

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抱卵中の♀︎

 

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抱卵中の♀︎(右)に小さなハゼを給餌する♂︎(左)

 

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♀︎に給餌の後、「どうだっ!」のポーズの♂︎

 

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下段営巣地(旧営巣地)でも2巣(左前と右奥)が抱卵中


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羽田空港内営巣地は、京浜島つばさ公園の南西端からの観察なので、およそ600メートルの距離があり、営巣状況ははっきりとは確認できません。
コアジサシ約100羽が土砂の台地に降りたり、一斉に飛び立ったり、求愛給餌などもしていました。
あくまでも推測ですが、営巣している可能性はありそうでした。
 

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羽田空港内営巣地(?) 何かに驚いて約100羽が一斉に飛び立ち

[ こあじ写師 ]

 

6/7の森ヶ崎営巣地

スタッフ少人数で、調査を行いました。
しかし、飛んでるコアジサシは少なく、座っているコアジサシも見当たりません。。。

代わりに営巣地上空をたくさん飛んでるのは、

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イワツバメ。水再生センターの建物でたくさん営巣しています。

 

コアジサシ成鳥の数>
7羽

コアジサシの巣>
合計:0巣
地面に座ってるコアジサシが見当たらなかったので、営巣地内を歩くことはせず、外側から観察しました。

 

コチドリの巣>
既存:1巣/新規:0巣
先週2巣あったうち、1巣は孵化したようです。どこかにヒナがいるかもしれませんが、見当たりませんでした。

 

しかし、羽田空港内のコロニーはさらに増えているようです。ちょっと遠いですが、パッと見て70羽ほどが見えました。

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遠いので小さいですが、ちらほら飛んでるのはコアジサシです。

森ヶ崎の代わりに、羽田空港で頑張ってもらいたいものです。

 

調査研究部会リーダー

5/30の森ヶ崎営巣地

スタッフ少人数で、営巣地の外から調査を行いました。
座っているコアジサシの数を数えて、巣の数としました。

 

コアジサシ成鳥の数>
約40羽

コアジサシの巣>
合計:18巣
下の段の営巣地にも巣がありそうです。

f:id:littletern:20200530124813j:plainデコイの中でも営巣していました。

 

コチドリの巣>
既存:2巣/新規:0巣
まもるくんに守られています。来週くらいにはヒナが見られそう。

 

先週の状況とあまり変わっていません。コアジサシの求愛給餌が見られるので、まだ巣は増えそうですが、

f:id:littletern:20200530105625j:plainこちらも先週同様にカラスが時々侵入して卵を持ち去ります。。。

しかし、羽田空港内のコロニーは復活したようで、森ヶ崎よりも多い50羽ほどが地面に降りたりする様子が見られました。

 

地面に降りているコアジサシを観察していたら、急に身をかがめ、上空をチラ見し始めました。もしや、と思って上空を探すと、

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やはり、ハヤブサ。同時に2羽が干潟の上空で旋回していました。
幸いハヤブサに襲われたコアジサシはいなかったようですが、ハヤブサが現れるとコアジサシたちは高く飛び上がって、なかなか巣に戻ってきてくれません。今日も1時間ほどは戻ってこなかったと思います。。。

 

調査研究部会リーダー

5月26日の森ヶ崎営巣地など。

26日火曜日、営巣地を見てきました。
コアジサシが10羽前後、時々飛来し、降りるものもいましたが、求愛などのしぐさはみられませんでした。
森ヶ崎の鼻干潟は大潮で大きく干潟が干出していましたが、コアジサシは1羽も見られません。シギ、チドリも皆無。(写真①)
先週100羽近くのコアジサシが飛び、ときおり降りていた羽田空港内の盛り土台地は、重機が入り、鳥の姿はありませんでした。
京浜島つばさ公園からも間近に観察しましたが、空港内はフライトのないジェット機が、会社ごとに区分けされてとまっているのが印象的。(写真②)
城南大橋から東京港野鳥公園の砂礫地を観察しましたが、コアジサシの姿はなし。

(写真③)
コアジサシだけでなく、鳥全体の影が薄く、わずかにオオヨシキリの声に初夏を感じました。

コアジサシの夏が来ることを祈りましょう!!

写真①

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写真②

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写真③

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M投稿

5/24の営巣地の状況

スタッフ少人数で営巣調査を行いました。

コアジサシ成鳥の数>
約40羽

コアジサシの巣>
既存:0巣/新規:7巣
合計:7巣
1/2区画調査で7巣なので、全体の見積もりでは14巣。
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ペア?で地面に降りるコアジサシ(左の個体は尾が長いのでたぶんオス)

 

コチドリの巣>
既存:1巣/新規:1巣

 

コアジサシは少しずつ増えてきているようですが、
カラスが時々侵入して卵を持ち去る様子も観察されました。。。

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(保護整備部会サブリーダー撮影)

 

先週スタッフが見つけた羽田空港内の営巣地は、

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何かあったのか、静かで何も飛んでいません。
いや、2羽だけ飛んでいました。チョウゲンボウが。。。

コアジサシにはよくあることですが、このように、突然、営巣地がダメになってしまった時のためにも、近くに営巣地の候補地があるとそこに移動して再び営巣します。もちろん同じ場所で再び営巣することもあります。

きっと羽田のコアジサシの何羽かは、森ヶ崎に引っ越してきているのではないでしょうか。

 

調査研究部会リーダー

営巣地の状況(5月19日)、羽田空港内にも新営巣地か?

5月19日(火)、小雨が降る天候のなか、スタッフ5名で営巣地の状況を観察しました。
営巣地にはコアジサシ約20羽が時々飛来し、その一部が着陸し求愛給餌していました。
しかし抱卵行動する個体は全く見られず、先週と比べてさほどの進展が見られなかったです。
 
この日の特筆すべきは、羽田空港内の土砂を積み上げた台地で、コアジサシが営巣している(らしい)のがわかったことです。森ケ崎の鼻干潟を隔てた対岸で、距離が遠くて望遠鏡を使ってもはっきりとは見えません。求愛給餌や巣穴堀りなどをする個体がおよそ100羽弱くらいはいるようです。
この台地は今春からの新航空路の下に位置しているので、本来ならばバードストライク対策がなされたのでしょう。でも、緊急事態での大幅な減便で放置されているらしく、コアジサシの絶好の営巣場所になってしまったようです。森ケ崎営巣地で活動する私たちLTPには悔しい気持ちもありますが、この場所でも繁殖に成功できるならば、コアジサシにとっては良いことですので、今後も見守って行きたいと思います!

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最も高い台地より一段下の平坦部分に営巣しているようです。

 

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写真が不鮮明ですが、飛んでるのは全てコアジサシです。

 

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かなりにぎわっています。

 

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森ケ崎営巣地ではシロチドリのオス(左)とメス(右)が見られました。

[ こあじ写師 ]


5月17日(日)コアジサシ初卵確認しました


皆様

少人数のスタッフで、森ヶ崎水再生センター屋上営巣地調査活動を行いました。

繁殖行動に影響を与えない様に細心の注意をはらって調査活動と記録写真を撮影しています。

 調査の結果、コアジサシ1巣1卵、コチドリ1巣4卵、シロチドリ1巣2卵を確認しました。

 

コアジサシ

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コアジサシ 初卵確認

 コチドリ

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コチドリ4卵

シロチドリ

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シロチドリ2卵

百貫鰺刺