NPO法人リトルターン・プロジェクト

東京都大田区昭和島にある都下水道局森ヶ崎水再生センター施設屋上に、東京都、大田区、NPO法人リトルターン・プロジェクトの3者協同で整備している人工営巣地でコアジサシ保護活動を行っています。活動の様子などをご覧ください。記事上の画像、図式などの無断使用をお断りします。

4日29日(金)昭和の日 リトルターン・プロジェクトデコイ記念日

 本日、森ヶ崎水再生センター屋上営巣地に於いて、コアジサシのデコイ設置作業及び営巣調査講習会を行いました。

 ゴールデンウイーク初日、4月29日の東京は晴れの出現率が73%を超えて4月中で一番晴れやすい日でした。過去のデコイ設置作業で雨に降られたことはないので、今年のお天気は何処か異常ですね。

 スタッフ集合時点から時折「キリッキリッ」と鳴きながらコアジサシが飛んでいるのを見ることが出来ました。コアジサシは最大6羽観察出来ました。

スタッフミーティング

 リトルターン・プロジェクトの一日の始まりはスタッフミーティングから始まります。

 午前中は保護整備部会、春の整備作業最後の総仕上げコアジサシのデコイ設置作業を行いました。

保護整備部会リーダーからご挨拶

 ご参加の皆さまがお揃いになったところで、保護整備部会リーダーからご挨拶

デコイ設置作業についてご説明

代表から屋上営巣地についてご説明 上空にコアジサシ

 屋上営巣地に移動して本日の作業内容、注意事項など、初めて屋上営巣地にいらっしゃる方のために、屋上営巣地の成り立ちなどについてのレクチャーが行われました。

デコイの設置方法などについてレクチャー

 屋上営巣地内に入りデコイの設置の仕方をご説明しました。この後6班に分かれてそれぞれの受け持ち区画にデコイでコアジサシのコロニーを再現するようにデコイを並べていただきました。

デコイ設置状況

ラブラブのコロニー再現だけでなくこんなことも

デコイ文字作製中

 デコイ設置後にはスピーカーを設置しました。

コアジサシ音声再生用スピーカー設置状況

 時折ポツリと落ちて来ましたが、曇り空の下無事にデコイ設置作業を終了することが出来ました。

 ご参加の皆さまとデコイアートの前で記念撮影

マスクの下で合言葉はコ・ア・ジ・サ・シィー!

 ご参加の皆さま、お疲れさまでした。ありがとうございました。

 

 少し早めに午前の部を終了してお昼を食べている頃からポツリポツリと落ち始めて来ました。

 音声再生機器の故障で音声放送は出来ませんでしたが、デコイ設置後にはコアジサシが飛ぶ高さが明らかに低くなりました。今後早急に新しい再生機器を導入してコアジサシ誘致音声放送を始める予定です。

屋上営巣地の上を低く飛ぶコアジサシ

 午後の調査講習会を前にスタッフミーティング、午後の雨はだんだん強くなる予報だったので、講習会の順番を入れ替えて最初に調査実践講習会、その後資料を基にした調査講習会を行うようにしました。

 昼ご飯を食べ終えて調査講習会参加者が集まる前にスタッフで実践講習会に向けて、営巣地にウズラの卵をコアジサシの巣に見立てて並べておきました。

調査研究部会リーダーから簡単に調査についてご説明

 簡単な営巣調査についてのレクチャー後、屋上営巣地内に入り、いよいよウズラの卵を使った調査実習を行いました。
 普段の営巣調査では、雨の日に調査で人が立ち入ることにより、親鳥が卵を抱けない時間が出来てしまい、雨に濡れて卵が冷えてしまったり、営巣に影響を与える可能性があるので、外からの観察による確認になったりしますが、講習会ですので雨の中傘をさして行いました。

*小雨などで営巣調査実施時には傘の使用は厳禁です。屋上は風も強いので万が一手を離れて飛ばされた傘が卵やヒナを傷つけないとも限りません。

調査実習スタート

卵を踏まないように営巣地を本番さながら歩きました。

 営巣地に踏み出す一歩目から、足を下す位置に卵がないことを確認しながら歩きました。悲しい事故が起きないことが重要になります。たとえその日に見落としたとしても次の調査で見つかることもあります。これも実際にあることなのですが、ヒナを確認するまで卵を確認できていなかった。なんてこともあります。

 営巣調査では踏まないことが一番大切です。ですので、決められた自分の調査範囲、調査ラインを守って歩くことが重要になります。他の参加者から卵やヒナを見つけたと聞いた時につい見たくなり不用意に足を動かした時に事故が起きがちです。足を動かす前に先ず足を動かす場所に何もないことを確認することが何よりも重要になります。

視線の先にある卵が見えますか?

 講習会中に参加者が卵を見つけられた瞬間です。今回の調査講習会ご参加の皆さまは優等生ばかりでした。卵を次々と見つけられよい実習になったと思います。

 実習が終わり雨も強くなる中、次は室内に移動して営巣調査講習会が行われました。

室内に移動して調査講習会

 営巣調査の目的、内容、屋上営巣地で繁殖する鳥の卵の違いなどなど、調査講習会プリントにそって調査研究部会リーダーからご説明しました。そのあと質疑応答など行い無事に営巣調査講習会を終了しました。

 ご参加の皆さま、冷たい雨の中長時間にわたりお疲れさまでした。ありがとうございました。次回は営巣調査本番になります。不安があったり分からないことがある時には、どうぞ遠慮なく近くのスタッフにお声がけください。どうぞよろしくお願いいたします。

 

 2022年4月29日(金)リトルターン・プロジェクトデコイ記念日

曇りのち雨のお天気、昼前から雨が降り始めかなり強く降り、冷たい北風が強く冬のような寒さになりました。

 参加者は

デコイ設置作業 ボランティア参加者 16名、スタッフ 10名、計26名

営巣調査講習会 一般参加者 14名、スタッフ 8名、計22名 でした。

 寒い中のご参加ご協力いただきありがとうございました。

調査講習会ご参加の皆さまは雨に濡れて大変だったと思います。お風邪などひかれませんようお身体ご自愛ください。

 最後にご協力いただきました東京都下水道局森ヶ崎水再生センターさまに御礼申し上げます。新年度も変わらないご支援とご協力を賜りますようお願い申し上げます。どうぞよろしくお願いいたします。

 

NPO法人リトルターン・プロジェクト

保護整備部会・調査研究部会