みなさま
2023年の営巣調査結果のまとめです。
今年も営巣調査ボランティア募集を行い、5/6から8/6まで、天候により中止が2回ありましたが、12回の営巣調査を実施し、LTPスタッフ含め、延べ163名の方にご参加いただきました。コアジサシが少ない、抱卵してる姿が見えない、ヒナが生まれない中、また、猛暑の中、ご協力ありがとうございました。
初めて参加の方には3回の調査参加をお願いしていますが、都合により3回参加出来なかった方は、残りはぜひ来年の調査に参加していただければと思います。
今年のコアジサシの営巣調査結果を図表にしました。
2023年は、昨年以上にコアジサシの飛来数が少なく、当然産卵数も少ないので、カラスによる捕食でヒナのふ化まで生き残る巣はありませんでした。ここ数年、6月になると、他の場所から引っ越してくるコアジサシの群れがいたのですが、今年は引っ越し組もなく、静かな営巣地でした。
2023年の結果としては、
成鳥最大数:24羽
総営巣数:12巣
ふ化数:0羽
無事に巣立った幼鳥:0羽
となり、コアジサシは、11年ぶりに巣立ち0羽(2012年以来)、12年ぶりにヒナ0羽(2011年以来)でした。
これまでの総営巣数、推定ふ化数の経年変化を以下に示します。
森ヶ崎では繁殖がうまくいっていませんが、今年は千葉市の検見川浜で幼鳥が巣立ったようです。とりあえず、東京湾内の近隣のどこかでうまくいってくれていれば、また森ヶ崎でもたくさん見られるようになる希望が持てます。
コアジサシの結果はちょっと残念でしたが、シロチドリ、コチドリはヒナを確認できました。
シロチドリは、合計4巣、11卵、まもるくんの効果もあり、全てでヒナがふ化したと思います。しかし、カラスやチョウゲンボウなどの捕食にあったのか、大きく育った幼鳥は1羽を確認したのみでした。
コチドリは、合計12巣を確認しましたが、タイミングよくまもるくんを設置できず、卵が捕食にあってしまったと思われ、あまりヒナは確認できませんでした。最後の巣でようやくヒナの姿を見ることができました。
毎年6月、7月になると、ヒナを狙ってチョウゲンボウがやってくるのですが、今年もチョウゲンボウはやっぱりやってきていました。さらに、センサーカメラでは、ハクビシンも、昨年ほどではないかもしれませんが、時々侵入していることがわかりました。
これらの捕食者対策のため、新型まもるくんの開発を少しずつ行なっています。
リトルターン・プロジェクトでは、一緒にコアジサシ等の保全活動をしてくれる仲間を募集しています!興味ある方はぜひ正会員に入会して、営巣地整備や営巣調査、捕食者対策、または事務作業やHP作成等などに参加してみませんか!?
また、学生さんの卒業研究、修士研究のためにフィールドやアイデアを提供することも可能ですので、興味ある方は、ぜひご連絡ください!
調査リーダー