NPO法人リトルターン・プロジェクト

東京都大田区昭和島にある都下水道局森ヶ崎水再生センター施設屋上に、東京都、大田区、NPO法人リトルターン・プロジェクトの3者協同で整備している人工営巣地でコアジサシ保護活動を行っています。活動の様子などをご覧ください。記事上の画像、図式などの無断使用をお断りします。

5月24日の森ヶ崎屋上営巣地

皆さま
雨の天気予報が大きく外れ



青空の良いお天気の森ヶ崎水再生センター屋上営巣地でした
コアジサシはさらに数を増やし600羽以上いると思われました
調査が始まる前の時間を利用して観察すると



この写真の中にコチドリ親1羽とヒナ3羽が写っています
分かりますか?
まもる君をしかけていたコチドリに無事に4羽のヒナが生まれていました
新しくなった水場の周りに湧いている小さな虫を自分でついばんでいました
コチドリ、シロチドリは卵から生まれてすぐ
自分でえさを探して食べ歩きます
水場には小さな虫がいっぱい湧いていますのでコチドリの親はその環境を選んで水場からほど近い場所に卵を産み、ヒナが孵ったらヒナを水場に連れて来てこの虫を食べなさいと教えています
水場を作り、改修した大きな成果だと思っています
シロチドリもまもる君に守られて孵化したのですが
水場周りはコチドリの縄張りで追い出されてしまい下段営巣地の草地に降りたようでした
今日の調査中に下段で偽傷する親鳥は見かけましたがヒナを確認することはできませんでした
でもきっと3羽の可愛らしいシロチドリのヒナがいるはずです
コアジサシのヒナもいるかも?思いましたが
小さな魚をくわえて飛ぶ親鳥の姿が見受けられませんでしたので
もう少し先になりそうです
来週の調査ではきっと可愛らしいその姿を見せてくれると思います
午後からは調査を行いました



新規の営巣が次から次に確認出来、なかなか先に進むことが出来ませんでした



4卵という少し頑張った営巣もありました



中には幸せの青い卵の巣も何巣かありました
コアジサシの卵には大きく分けて白色系、黄色系、青色系の3系統あります
調査では次から次、こっちにも新規あっちにも新規とうれしい悲鳴が聞こえてきました
1区画に5巣は当たり前、超過密なところではなんと!
1区画に15巣なんてところも確認出来ました!!
曇って涼しかったはずが晴れて暑くなり5月にして熱中症が心配される厳しい調査になりました
今日調査に参加された皆さまも卵を踏まないか気を使いお疲れになられたことと思っています
でも数多くのコアジサシの営巣を確認し不慮の事故もなく終えられ
可愛らしいコチドリのヒナに癒されて疲れも吹き飛んだのではないでしょうか
調査で約700巣あると考えられます!
すごいですね!!営巣調査2回目にして去年の1日の最大営巣数をかるく超えてしまいました
また同時に飛んでいたコアジサシは600羽以上でしたが
営巣数から考えると1,400羽いてもおかしくないことになります!!
この数字も去年のコアジサシ飛来数の倍です!
今年の森ヶ崎はどうなってしまうのか?
あまりにも良すぎてちょっと怖いくらいです
今日も屋上営巣地上空に入ってきたハシブトガラスを確認しています




またあちらこちらに捕食被害を受けた卵の殻や貯食された卵を確認しています
いやがらすを設置していますが
残念ながら卵の増え方に設置が追い付いていません
隙間をぬって侵入してきています
そこで調査終了後に



いやがらすの増設を終える頃にはすっかり日も暮れて
長く熱い1日がようやく終わりを告げます
心地よい疲れが襲って来ます
本日調査にご参加の皆さま
お疲れ様でした
また次回調査よろしくお願いいたします
おまけ



今日の調査中に拾ったコアジサシの落とし物
求愛給餌にふられたオスの悲しい落し物
けっこうな大物もいるんだけど餌の大きさだけじゃないんだなきっと
カタクチイワシ、サッパ、ボラでした



巣作りを始めていたイワツバメ
巣もだいぶ出来上がって来てそろそろ卵を産みそうでした



水場にはカルガモ
水浴びをしたり底に生えてきた藻を食べたりしていました
草刈りをした下段営巣地内に



ヒバリの営巣を確認しました
コチドリヒナの写真をもう一度



あまり写りは良くありませんが
可愛いですね!
髭面燕鴎