NPO法人リトルターン・プロジェクト

東京都大田区昭和島にある都下水道局森ヶ崎水再生センター施設屋上に、東京都、大田区、NPO法人リトルターン・プロジェクトの3者協同で整備している人工営巣地でコアジサシ保護活動を行っています。活動の様子などをご覧ください。記事上の画像、図式などの無断使用をお断りします。

2023年コアジサシ講演会のお知らせ

 2023年 リトルターン・プロジェクト コアジサシ講演会

2022年度LTPコアジサシ講演会 LTP代表挨拶

日時:12月2日(土)140016:0

開場・受付開始:13:30
参加無料、申し込み不要

 

■場所:大田区民ホール・アプリコ 地階展示ホール
・〒144-0052 大田区蒲田五丁目37番3号
・JR京浜東北線蒲田駅東口から徒歩約3分

www.google.co.jp

www.city.ota.tokyo.jp

*昨年度は大田区池上会館で実施されましたが、今年は例年通り大田区民ホールアプリコ地下展示室での開催です。くれぐれもお間違えのないようにおでかけください。

大田区民ホールアプリコまでの道のりは過去のブログ記事をご参照ください。

littletern.hatenablog.com

 

■式次第

14:00 開会挨拶 LTP代表・来賓挨拶

14:10 今年度の整備およびイベントについての報告 保護整備部会リーダー

昨年度LTP活動報告の様子 保護整備部会リーダー

14:25 今年度の営巣結果についての報告 調査研究部会リーダー

昨年度営巣成果報告の様子 調査研究部会リーダー

14:40 ~ 休 憩 ~

 

14:55 特別講演「中学校の授業から始まったコアジサシのデコイ作り」

      日本バードカービング協会 会長 内山春雄先生

■特別講演要旨:
2000 年、千葉県我孫子市立湖北中学校でコアジサシのデコイ作り教室を開始しました。

鳥を彫るだけではなく、環境保護の学習が出来るようにコアジサシのデコイ作りを指導しました。

千葉市の鳥でもあるコアジサシのデコイを作りながら、この鳥が年々数を減らし続けている原因や、保護の方法も生徒たちと考えてきました。
出来上がったデコイは、大田区での保護活動のためにNPO 法人リトルターン・プ
ロジェクトに貸し出されています。我孫子市我孫子中学校でも2003 年から2010
年まで毎年続け、8 年間で約4000 体のコアジサシのデコイが作られました。その中
の800 体は東京都大田区にある森ヶ崎水再生センターの屋上で保護活動に役立てています。
2013 年我孫子市立久寺家中学校でもデコイ作りが始まりました。コアジサシ
デコイは陶器で出来たものや樹脂製の物もありますが、時間をかけて木から削り出
し、彩色して作っています。

コアジサシのデコイ作りもコアジサシの保護活動もやさしさが必要だと思うからです。

 

日本バードカービング協会会長 内山春雄先生

■内山春雄先生略歴

1950 年、岐阜県生まれ
◇木象嵌師として(雅号・楽堂)
1978 年労働省認定「箱根細工木象嵌技能
士」資格取得。
2007 年【楽堂象嵌】が千葉県指定伝統的工
芸品に認定される。
◇野鳥彫刻家として
1980 年日本鳥類保護連盟とバードカービン
グを始める。
1995 年米国ウォード財団国際コンテスト、審
査員をつとめる。
2006 年厚生労働省より「卓越技能章」授与。「現代の名工」に認定される。
2007 年「我孫子市文化スポーツ栄誉章」受章。
2007 年野生生物保護功労者表彰「環境大臣賞」受賞。
2011 年米国内務省、ミッドウェー国立野生生物保護区管理官より感謝状授与。
2018 年日本鳥類保護連盟から「総裁賞」受賞

 

デコイを使った鳥類保護のデコイ原型作製第一人者

アホウドリのデコイは国内では鳥島や聟島、海外では米国ミッドウェー環礁などで使われ繁殖に成功しています。

バードカービング作品は日本国内はもとより海外の博物館などでも展示されています。

目の不自由な方のためにタッチカービングを考案され、触察によって鳥を理解し、ひいては進化論まで知る手がかりを創られていらっしゃいます。

東京都美術館「いのちをうつす」展ポスター

現在東京都美術館ギャラリーA・Cに於いて内山春雄先生がご出品されている「いのちをうつす」展開催中です。

下記リンク先をご参照ください。

https://www.tobikan.jp/exhibition/2023_uenoartistproject.html

 

主催:NPO法人リトルターン・プロジェクト 

共催:大田区 

協力:東京都下水道局 森ヶ崎水再生センター

我孫子で開かれたジャパンバードフェスティバルに出展しました

ジャパンバードフェスティバル2023 in我孫子 手賀沼公園アビスタ

11月4日(土)、11月5日(日)の2日間千葉県我孫子市手賀沼周辺で開かれたジャパンバードフェスティバル2023

今年は2019年以来4年ぶりの通常開催になりました。

アビスタ会場2階ギャラリーエトセトラ リトルターン・プロジェクトブース

NPO法人リトルターン・プロジェクト(以下LTP)では、コアジサシのデコイでいつも大変お世話になっている内山春雄先生とNPO法人かしわ環境ステーション(以下KKS)さまと協同で、アビスタ会場の2階、第2・第4学習室と学習室前のギャラリーエトセトラに於いて、「バードカービングで社会貢献」の中で、バードカービングの技術を使って、鳥の保護や学校教育、市民活動などを展示しました。

絶滅危惧種の鳥の保護活動としてコアジサシのデコイの展示と修理の実演をKKSさまと行いました。

デコイを使ったコアジサシ保護活動ということで、LTPのことコアジサシのことをご紹介させていただきました。

今年は出展料が値上げされた関係で、今まで少額での販売のみ認められていましたが、今年は販売が自由になりコアジサシグッズの販売と会報誌のこあじ冊子無料配布を行いました。

来られなかった方のために、LTPブースはこんな感じでした。

 

KKS デコイ色塗り体験コーナー

お隣ではKKSさまで、森ヶ崎屋上で使用して補修が必要になったデコイの補修をして下さいました。

色塗り補修が終わったデコイ

傷んで疲れていたデコイたちはきれいに蘇りました。
来年森ヶ崎屋上営巣地で頑張ってくれそうです。

 

多くの方がLTPブースを訪れて下さいました。コアジサシとLTPの活動にご興味をお持ち下さりうれしい限りです。

また、コアジサシグッズをご購入いただき誠にありがとうございました。

売上金はコアジサシ保護活動のために役立たせていただきます。

LTPの活動は皆さまからのご支援とご協力で成り立っています。

今後とも変わらぬご支援とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

 

LTPでは随時正会員を募集しています。

コアジサシのために出来ることがあります。一緒にお手伝いいただけませんか?

詳細申し込みは下記LTPホームページからお願いいたします。

littletern.net

 

12月2日(土)にLTP恒例コアジサシ講演会を行います。

今年の特別講演は内山春雄先生にコアジサシのデコイについて語っていただきます。

詳細は当ブログにて後日発表予定です。

お楽しみに!

 

NPO法人リトルターン・プロジェクト JBFイベント担当

 

 

 

今週末の4日(土)、5日(日)の2日間は我孫子でジャパンバードフェスティバル

ジャパンバードフェスティバル2022 in我孫子 手賀沼公園

日本最大級の鳥のお祭り「ジャパンバードフェスティバル2023」

11月4日(土)、5日(日)の2日間

千葉県我孫子市手賀沼周辺で開催されます。

今年は2019年以来の通常開催になりました。

会場は手賀沼公園周辺、アビスタ、手賀沼親水広場、水の館、鳥の博物館、オオバン広場、山階鳥類研究所になります。

詳細は下記リンク先をご参照ください。

www.birdfesta.net

昨年のリトルターン・プロジェクトブースの様子

NPO法人リトルターン・プロジェクト(以下LTP)では、今年も我孫子市生涯学習センターアビスタ2階に於いて、内山春雄先生とかしわ環境ステーションさんと協同で「バードカービングで社会貢献」で出展いたします。

学習室前のギャラリーエトセトラ部分に、デコイを使った絶滅危惧種コアジサシの保護活動で、LTPの活動紹介、コアジサシの紹介、物品販売、寄付受付などを行います。

www.birdfesta.net

LTP会報誌の無料配布やイベント中だけの限定販売物もあります。

何が売られているかは、会場にいらしてからのお楽しみ!

売り上げは全てコアジサシ保護活動に使わせていただきます。

コアジサシのためにと思ってお買い上げいただければ幸いです。

どうぞよろしくお願いいたします。

皆さまのお越しをスタッフ一同お待ちしております。

NPO法人リトルターン・プロジェクト JBFイベント担当

10月1日(日)デコイ回収作業を行いました。

コアジサシのデコイ回収作業を行いました。

本日、10月1日(日)森ヶ崎水再生センター屋上営巣地に於いて、コアジサシのデコイ回収作業を行いました。

屋上に移動して保護整備部会リーダーから作業内容についてご説明

ご参加の皆さまに東京モノレール昭和島駅にご集合いただき、皆さまお揃いになられたところで屋上営巣地に移動して、本日の作業内容、作業の流れなどを保護整備部会リーダーからご説明差し上げ、この後6班に分かれて屋上に設置してあるデコイを回収しました。

一輪車にデコイを積み込んで

回収したデコイは一輪車に積み込んで、観察小屋の前まで運搬しました。

頑張ったデコイたちをお疲れさまで、綺麗に洗ってあげました。

運んだデコイを1体ずつ綺麗に今シーズンの汚れを洗い落としてあげました。

よーく洗ったデコイはウォールの上でよく干して

洗い終わったデコイをウォールの上に並べて陽に干しました。

整備部会リーダーからデコイについてご説明

洗い終わって、お昼休憩前に初めて参加される方もいらっしゃいましたので、コアジサシのデコイについてご説明しました。

11月4日、5日に我孫子で開催されるJBFについてご案内

今年のJBFポスターをLTPスタッフのS崎さんがデザインされました。

11月4日(土)5日(日)の2日間千葉県我孫子市手賀沼周辺で開催される日本最大の鳥のお祭りです。LTPも出展いたします。S崎さんのスペシャルショップも開店しますよー。ぜひ手賀沼にお出かけください。

JBF詳細はまた後日アップいたします。

背中が乾いたらひっくり返してお腹も日に当てます。

お昼を食べながら乾燥具合を見ながらひっくり返して、お腹も日に当てます。

作った人の名前が見えて懐かしい対面を果たす方も

台座の裏には作った人の名前が書かれています。過去のイベントで作られた自分のデコイを見つけてうれしい再会を果たす方もいらっしゃいました。

乾いたところで、選別して収納開始

雨予報も出ていましたが、よく晴れてデコイ回収日和になりました。

よーく乾いたデコイは、補修が必要なデコイを選別しながら段ボール箱に数を数えながら収納し、来年4月29日のデコイ設置の日まで倉庫でゆっくりと休んでもらいます。

脚や台座が抜けてしまったり、色が薄くなってしまったデコイは、今後、かしわ環境ステーションさまで補修していただき、11月4日、5日のJBFで色塗りイベントが行われます。

アビスタ会場の2階でかしわ環境ステーションさまがデコイの色塗りイベントを行いますので、ぜひデコイの色塗りをお手伝いくださいな。

綺麗に生まれ変わったデコイたちは、来年森ヶ崎水再生センター屋上営巣地に設置され、コアジサシ誘因のために使われます。

よろしくお願いいたします。

作業を終えて保護整備部会リーダーからご挨拶

ご参加いただきましたボランティアの皆さま、本日はありがとうございました。

おかげさまでデコイ回収作業を無事に終えることが出来ました。

また、来春にはコアジサシを迎えるための屋上営巣地整備作業を予定しています。

ご支援とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

最後にスタッフの皆さま、お疲れさまでした。ありがとうございました。

LTP保護整備部会

デコイ回収作業をお手伝い戴けませんか?

皆さま

お世話になります。

今年は12年ぶりにコアジサシのヒナが0羽となりました。

2023年は、昨年以上にコアジサシの飛来数が少なく、当然産卵数も少ないので、カラスによる捕食でヒナのふ化まで生き残る巣はありませんでした。ここ数年、6月になると、他の場所から引っ越してくるコアジサシの群れがいたのですが、今年は引っ越し組もなく、静かな営巣地でした。

今年のデコイ設置作業の様子

コアジサシのシーズンが終わりましたので、保護整備部会今年度最後の森ヶ崎水再生センター屋上営巣地イベントを開催します。

11月4・5日のJBFでかしわ環境ステーション様で補修作業を行ってくださいます。デコイを回収し、補修が必要なデコイをかしわ環境ステーション様に送ります。
森ヶ崎屋上で今シーズン頑張ってくれたデコイたちを営巣地から回収、清掃し片付ける作業を行います。

過去のデコイ回収作業の様子

お手伝いをしてくださる皆さまを募集いたします。

・日程

10月1日(日)9:30 集合 小雨決行

・対象

コアジサシに興味のある方ならどなたでも

・集合場所

東京モノレール昭和島駅東口(森ヶ崎水再生センター職員通用口内)

35°34'18.0"N 139°45'01.2"E - Google マップ

・作業場所

森ヶ崎水再生センター屋上営巣地

森ヶ崎水再生センター屋上営巣地 - Google マップ

・作業時間

9:45頃〜16:00頃予定

・作業内容

営巣地内に設置してあるデコイを回収して、水洗いをしてよく乾燥させます。
乾いたところで使えるものと補修が必要なものを分別します。
使えるものを1箱に50体ずつ収納して観察小屋に片付けます。
補修が必要なものも数を確認して箱詰めします。

・持ち物、服装
お弁当、飲み物、汚れてもよい服装(着替える場所はあります。)
近くにコンビニ等ありませんのでお弁当をお忘れなく。

 

ご協力いただける方は, hogoseibi@littletern.net 宛に、
氏名、年齢、連絡先電話番号をご記入の上メールでお申し込みください。

 

森ヶ崎屋上営巣地ラストイベントになります。

皆さまのご参加を心よりお待ちしております。

何卒よろしくお願いいたします。

*作業の性質上強い雨天の場合は中止になります。

作業中止の場合には前日の午後8時までにブログにアップいたします。

保護整備部会リーダー

2023年、11年ぶりコアジサシ巣立ち0羽

みなさま

2023年の営巣調査結果のまとめです。

今年も営巣調査ボランティア募集を行い、5/6から8/6まで、天候により中止が2回ありましたが、12回の営巣調査を実施し、LTPスタッフ含め、延べ163名の方にご参加いただきました。コアジサシが少ない、抱卵してる姿が見えない、ヒナが生まれない中、また、猛暑の中、ご協力ありがとうございました。

初めて参加の方には3回の調査参加をお願いしていますが、都合により3回参加出来なかった方は、残りはぜひ来年の調査に参加していただければと思います。

今年のコアジサシの営巣調査結果を図表にしました。

2023年コアジサシ営巣調査結果

2023年営巣調査結果の表

2023年は、昨年以上にコアジサシの飛来数が少なく、当然産卵数も少ないので、カラスによる捕食でヒナのふ化まで生き残る巣はありませんでした。ここ数年、6月になると、他の場所から引っ越してくるコアジサシの群れがいたのですが、今年は引っ越し組もなく、静かな営巣地でした。

 

2023年の結果としては、

成鳥最大数:24羽

総営巣数:12巣

ふ化数:0羽

無事に巣立った幼鳥:0羽

となり、コアジサシは、11年ぶりに巣立ち0羽(2012年以来)、12年ぶりにヒナ0羽(2011年以来)でした。

 

これまでの総営巣数、推定ふ化数の経年変化を以下に示します。

経年変化

森ヶ崎では繁殖がうまくいっていませんが、今年は千葉市の検見川浜で幼鳥が巣立ったようです。とりあえず、東京湾内の近隣のどこかでうまくいってくれていれば、また森ヶ崎でもたくさん見られるようになる希望が持てます。

 

コアジサシの結果はちょっと残念でしたが、シロチドリ、コチドリはヒナを確認できました。

シロチドリは、合計4巣、11卵、まもるくんの効果もあり、全てでヒナがふ化したと思います。しかし、カラスやチョウゲンボウなどの捕食にあったのか、大きく育った幼鳥は1羽を確認したのみでした。

シロチドリ親子

 

コチドリは、合計12巣を確認しましたが、タイミングよくまもるくんを設置できず、卵が捕食にあってしまったと思われ、あまりヒナは確認できませんでした。最後の巣でようやくヒナの姿を見ることができました。

コチドリのヒナ(写真:Sさん提供)

毎年6月、7月になると、ヒナを狙ってチョウゲンボウがやってくるのですが、今年もチョウゲンボウはやっぱりやってきていました。さらに、センサーカメラでは、ハクビシンも、昨年ほどではないかもしれませんが、時々侵入していることがわかりました。

これらの捕食者対策のため、新型まもるくんの開発を少しずつ行なっています。

 

リトルターン・プロジェクトでは、一緒にコアジサシ等保全活動をしてくれる仲間を募集しています!興味ある方はぜひ正会員に入会して、営巣地整備や営巣調査、捕食者対策、または事務作業やHP作成等などに参加してみませんか!?

また、学生さんの卒業研究、修士研究のためにフィールドやアイデアを提供することも可能ですので、興味ある方は、ぜひご連絡ください!

 

調査リーダー