NPO法人リトルターン・プロジェクト

東京都大田区昭和島にある都下水道局森ヶ崎水再生センター施設屋上に、東京都、大田区、NPO法人リトルターン・プロジェクトの3者協同で整備している人工営巣地でコアジサシ保護活動を行っています。活動の様子などをご覧ください。記事上の画像、図式などの無断使用をお断りします。

葛西でコアジサシが越冬か?(2021年12月15日)

年の暮れが迫った12月15日に葛西海浜公園の西なぎさ沖で、コアジサシ1羽を観察撮影しました。初めは冬にもいることがあるクロハラアジサシかなと思いましたが、良く良く見れば何とコアジサシでした。嘴と脚が暗褐色、額が白色、眼から後頭が黒色、背や雨覆に褐色の斑があり、2021年生まれの若鳥(第1回冬羽)です。

他の仲間たちは既に9月には日本を旅立って、今頃は暖かな南半球のオーストラリアなどで過ごしているはずです。渡りの群れからはぐれたのか、何でこんな時期に葛西にいるのか、全く謎ですね。私自身も冬にコアジサシを観察するのは初めてですし、これまで聞いたこともありません。

干潮から満潮に変わる時間帯で、ユリカモメとともに岸から200mほどの杭に止まって休息していました。特に衰弱や負傷はなく、元気な様子でした。このままこの付近で越冬するつもりなのか、ちょっと気掛かりです。この冬に葛西など東京湾岸で野鳥観察される方は探してみてください。もし見つかった時は、当会までお知らせいただけると有り難いです。

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葛西海浜公園 西なぎさ沖、杭にとまる右から3羽目の鳥がコアジサシ

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上の写真を超拡大、右がコアジサシ若鳥(第1回冬羽)で他の2羽はユリカモメ。

<こあじ写師>