NPO法人リトルターン・プロジェクト

東京都大田区昭和島にある下水処理施設「東京都下水道局森ヶ崎水再生センター」東施設の建物屋上に、東京都下水道局と大田区とNPO法人リトルターン・プロジェクトの3者で協同で整備している人工の営巣地でコアジサシの保護活動を行っています。活動の様子などをご覧ください。

2018年営巣調査結果まとめ

みなさま

2018年のコアジサシ営巣調査のまとめです(今年の数値は見直して修正しているので、以前の情報と異なるところもあります)。


調査講習会(4/29、5/13)を2回実施し、その後、3名の方からご要望がありましたので、7/8と7/14に簡易講習会を行いました。受講者は合計45名でした。

営巣調査は5/13〜7/22まで11回(5/13の1回目と6/10の5回目は雨天中止によりスタッフによる確認のみ)、LTPスタッフを含めのべ189名の方に参加していただきました。
猛暑の中、ご協力ありがとうございました。


今年は4/13にコアジサシの飛来を確認(4羽)、4月中は10羽前後推移して、今年はあまり個体数が増えません。

その後、5/4に成鳥50羽、27巣を確認しましたが、数日の内にカラスにほとんど捕食されてしまいました。。。

一時はこのまま今年は営巣しないのではないかと思われましたが、何とか成鳥数も盛り返し、5/19には80羽、9巣を確認しました。その後、順調に成鳥数、巣数は増えていき、6/16に成鳥数280羽、営巣数554羽、6/30にヒナ104羽を記録しました。


図. 2018年の営巣状況。


表. 2018年の営巣状況。


しかし、ヒナの数が全然増えません。
昨年同様、今年もコアジサシは密集して営巣していました(10m四方に最大20巣)。しかし、ヒナがふ化し始めると、最大3羽のチョウゲンボウがヒナを捕食しに現れ、生まれてくるヒナが次々と捕食されていったようです。
せっかく育てたヒナが捕食されると、成鳥も今年の繁殖活動をやめ、森ヶ崎を去っていくようで、7月に入ると急激に個体数は減少してしまい、7/22には0羽になってしまいました。


これまでの巣数、ふ化数の経年変化を図示します。

2018年の総営巣数は951巣(過去6位)、推定ふ化数は約1000羽(過去6位)となりました。チョウゲンボウによる捕食の影響で、推定ふ化数1000羽に対し、今年無事に森ヶ崎から巣立っていった幼鳥はなんと3羽程度かなと推定しています。ふ化数は多いのですが、森ヶ崎から旅立った幼鳥はわずかです。。。

昨年、今年と密集して営巣することで、カラスによる卵の捕食には何とか対抗しているようですが、チョウゲンボウによるヒナの捕食はなかなか防ぐ手立てがありません。チョウゲンボウも頑張って生きているところですが、どなたか良い案はないですかね?

一番の対策は、コアジサシの営巣地、営巣環境をあちこちにたくさん作ることではないかなと思います。。。


調査研究部会リーダー