NPO法人リトルターン・プロジェクト

東京都大田区昭和島にある都下水道局森ヶ崎水再生センター施設屋上に、東京都、大田区、NPO法人リトルターン・プロジェクトの3者協同で整備している人工営巣地でコアジサシ保護活動を行っています。活動の様子などをご覧ください。記事上の画像、図式などの無断使用をお断りします。

2021年コアジサシ講演会のお知らせ(12/5)(定員増えました)

2021年度 NPO法人リトルターン・プロジェクト報告会「コアジサシ講演会」を行います。(12月5日までこの記事をトップに固定します。最新記事はこの下にある場合があります。)

リトルターン・プロジェクト設立20周年を記念して、コアジサシのミュージカルも行います!

人数制限をしての現地開催の予定です。
※コロナウィルスの感染状況によっては、開催方法が変更になる場合がありますので、その場合はブログでお知らせいたします。

 

2021年 コアジサシ講演会

■日時:12/5(日) 14:00~16:00
■場所:大田区民ホール・アプリコ 小ホール(B1F)
■定員:150名(先着)当日会場に直接お越しください。(定員増えました。12/2)
■内容:
 ・2021年活動報告及び営巣結果報告(各部会リーダー)
 ・ミュージカル「コアジサシ物語」(劇団シンデレラ 

主催:NPO法人リトルターン・プロジェクト
共催:大田区
協力:東京都下水道局 森ヶ崎水再生センター
   フィールド・アシスタント・ネットワーク

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2021講演会回覧版


※受付時に手指の消毒と体温測定を行います。体温が37.5度を超える場合には参加できません。
※受付時に健康状態チェックリストにご記入をお願いする場合があります。ご自宅で当日の体温測定を行い平熱であることをご確認いただけますと幸いです。また、咳や味覚障害などの症状がある場合には、ご参加をお控えくださいますようお願い申し上げます。
※来場の際はマスクの着用を必ずお願いいたします。会場内での飲食はできません。

 

ご来場お待ちしております。

NPO法人リトルターン・プロジェクト

東京湾の自然:屋上で繁殖するコアジサシ(11/27オンラインイベント)

みなさま

オンラインイベントのお知らせです。

 

 Science & Art Cafe
東京湾の自然:屋上で繁殖するコアジサシ

◯日時:2021年11月27日21:00-22:00(20:30から入れます)
◯会場:オンライン開催 (ZOOMで開催します)
◯参加費:1,000 円
※参加費の3割がリトルターン・プロジェクトに寄付されます。
※詳細、申し込みはこちら(Science & Art Cafe 11/27 | くりべぇす)をご覧下さい。(チラシはこちら
主催:くりべぇす、共催:Liferbird、後援:NPO法人リトルターン・プロジェクト

 

よろしくお願いいたします。

 

NPO法人リトルターン・プロジェクト

2021年 営巣調査結果まとめ

みなさま

2021年の営巣調査結果のまとめです。

今年はリトルターン・プロジェクト20周年なのですが、コロナ禍のため、昨年同様にスタッフ及び関係者のみで細々と営巣調査を行いました。

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毎年、調査リーダーが勝手にやってるデコイアート

今年の営巣調査結果を図表にしました。

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2021年営巣調査結果のグラフ

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2021年営巣調査結果の表

今年は4月11日にコアジサシの飛来が確認され、5月30日に営巣を確認しました。飛来確認はここ数年で最も早かったのですが、営巣確認は遅めでした。その後しばらくは、成鳥数、営巣数は増えませんでしたが、6月下旬に急に成鳥数、営巣数とも増え始めました。昨年同様に、東京湾内の他の場所で営巣していたがうまくいかず、森ヶ崎に引っ越してきて、再び営巣を始めたようです。数十羽という小規模なコロニーでしたが、時期が遅いせいか、カラスやチョウゲンボウによる捕食はそれほどなかったようです。6月27日にヒナを確認(昨年よりも早い)し、8月8日に森ヶ崎生まれの飛翔可能な幼鳥を確認しました。

7月3日に、成鳥と同じくらいに飛翔できる幼鳥が3羽確認されましたが、森ヶ崎の状況と時期を考えると、この3羽の幼鳥はおそらく他の営巣地で巣立った幼鳥だと思います。営巣地から旅立ち、移動途中に森ヶ崎に立ち寄ったのだと思います。

 

2021年の結果としては、

成鳥最大数:70羽

総営巣数:91巣

ふ化数:40羽(推定)

無事に巣立った幼鳥:5羽(推定)

となりました。

昨年よりも成鳥数、営巣数は少なかったものの、ふ化数と巣立った幼鳥数は多い結果となりました。昨年の結果はこちら

これまでの総営巣数、ふ化数の経年変化を以下に示します。

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経年変化のグラフ

来年はもうちょっとたくさん来てにぎやかになって欲しいです。

 

調査研究部会

8/22営巣調査結果

みなさま

今年の営巣調査も今回で最終回です。

コアジサシは0羽でした。数羽は森ヶ崎から巣立っていったと思います。
後日、今年の調査結果のまとめをアップしたいと思います。

 

本日の主な確認種は、

ブルーインパルス 7機

チョウゲンボウ 2羽

でした(笑)。

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ブルーインパルス 7機

ちょうどブルーインパスルのパラリンピック開会式の予行が見れました。コアジサシよりもレアかも。

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スカイツリーとブルーインパス

森ヶ崎の屋上からは、羽田空港はもちろん、スカイツリー、東京タワー、富士山、いろいろ見えるんです。

そして、チョウゲンボウですが、どうやら森ヶ崎の屋上を餌場にしているようです。コアジサシのヒナはもういないのですが、草地に意外とたくさんいるバッタを食べているようです。証拠を押さえました。

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ショウリョウバッタ?を捕まえたチョウゲンボウ

そしてさらに、ハクビシンのためフンがあちこちにありました。

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ハクビシンのためフン

ハクビシンは果実や木の実が好きなのでフンは木の実や種でいっぱいです。森ヶ崎の周囲には木の実がなる木が多いので、よく出現しているのだと思いますが、雑食なのでコアジサシのヒナに出会ってしまったら、食べてしまう可能性もあります。。。

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ハナミズキ

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ヤマボウシ


これらを実際に食べているかはわかりませんが、木の実がたくさんあるので、ヒナは食べないで欲しいですね。。。

というわけで、コアジサシはいませんが、いろいろなものが見られた最終回でした。

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調査風景?

お疲れ様でした。

 

調査リーダー

8/14営巣調査結果

みなさま

ついに今年の営巣も終わりのようです。

コアジサシ成鳥の数>
7羽

コアジサシの巣>(全体で)
合計:0巣
ヒナ:0羽
飛翔可能な幼鳥:2羽

成鳥はたまに営巣地上空に飛んできます。餌を持った個体もいますが、上空を旋回するのみで、地面には降りません。でも鳴きながら同じような場所を旋回しているので、営巣地をよく探すと、幼鳥が2羽いました。1羽はだいぶ飛べるようですぐにどこかに飛んで行きましたが、もう1羽はまだ少ししか飛べないようでした。

餌を持って地上に降りなかったのは、幼鳥に飛翔を促していたのでしょうか。。。

その他、営巣地にはコチドリやムナグロがいました。

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コチドリ成鳥。

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ムナグロ。3羽が休息していました。

 

もう営巣地にはコアジサシはほとんどいませんが、隣の森ヶ崎鼻干潟には20羽ほどが餌をとったり干潟で休息したりしています。

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干潟で休息中のコアジサシ

よく見ると、左から3番目を拡大すると、

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コアジサシ幼鳥。

森ヶ崎から、無事に巣立った幼鳥だと思います。

次回で今年の営巣調査も終了となるでしょう。

 

ところで、営巣地には放棄されたコアジサシの卵がいくつか残っていると思うのですが、そんな卵をねらって?、ハシブトガラスがやってきました。

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卵をくわえたハシブトガラス

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卵を捕食するハシブトガラス

まだ近くにコアジサシ幼鳥がいたので、親鳥がモビングしていました。

 

調査リーダー

8/8営巣調査結果

みなさま

本日は台風が去った午後、観察と既存の巣の確認を行いました。

コアジサシ成鳥の数>
約50羽

コアジサシの巣>(全体で)
新規:0巣
既存:3巣
合計:3巣
ヒナ:6羽
飛翔可能な幼鳥:5羽(注:下記参照)

台風の影響か、他から来たコアジサシの群れが森ヶ崎に入って来たようです。数十羽のまとまった群れでやって来て、よく見ると、なんと幼鳥が3羽ほど混じっていました。この幼鳥は成鳥の群れと行動を共にしていて、普通に飛翔していました。しかし、森ヶ崎生まれの幼鳥も2羽確認しました!こちらはまだちょっとしか飛べません。上段営巣地と下段営巣地を行き来する程度でした。

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飛翔可能な幼鳥。

他のヒナは、3羽は来週には飛べそうなくらいで、1羽は生まれて1週間くらい、2羽は生まれて数日くらい。まだまだ子育ては続きそうです。

巣にある卵はすでに3週間以上経過しているので、どれも放棄卵の可能性が高そうです。

チョウゲンボウの侵入も何度かありましたが、コアジサシに追い払われていました。

 

夕方、シギ・チドリ類の群れが休息にやって来ました。

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キョウジョシギとムナグロの群れ。後ろ姿ですみません(笑)。

調査リーダー

7/31営巣調査結果

みなさま

世間の野鳥はそろそろ繁殖も終わりだと思いますが、森ヶ崎では今がピークのようです。

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抱卵交代の瞬間にヒナが見えました!

コアジサシ成鳥の数>
約30羽

コアジサシの巣>
新規:0巣
既存:14巣
合計:14巣(全体で)
ヒナ:7羽(全体で)

巣は減ってきていますが、代わりにヒナが生まれてきています。今回は生まれたてのヒナから、来週くらいには飛べそうな大きめのヒナまで確認できました。
前日に営巣地を見に言ったスタッフによると、10羽以上のヒナを確認しているのですが、きっとシェルターや草むらに隠れているのだと思います。

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シェルター内のヒナ

シェルター内にヒナを見つけ、遠目から観察、撮影しました。しかし、角度を変えてみたら、

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シェルターとコンクリの間にもヒナ!

もう1羽いました!
これは現地では気づきませんでした。帰って写真チェックしていたら気づいたのです。このように、ヒナは隠れてます。

 

コチドリはきっともう森ヶ崎から巣立って行ったものも多いと思います。今回は確認したのは1羽でした。

 

まだまだ 暑い日が続きますが、元気に成長し、巣立って行ってほしいものです。

youtu.be

 

調査リーダー